ツバメの巣観察器 5月10日
見えた!「すごく小さいよ!」5月13日追加
 
 後文に書いてあるようにツバメの巣観察器を作りました。
作ったとき(4月28日)には、ツバメの巣に卵はありませんでした。ところが今日の朝、ツバメが巣にいたので、観察器でのぞいてみたところなんと卵が4つもあったのです。それがテレビで見たものよりズーとズーと小さいのです。子供曰く「ちーさー。小指よりも小さい!」のです。考えてみたらあの巣ですから当然そうなんですが、卵と言えば鶏の卵かウズラの卵しか思い浮かばないものにしてみれば、巣のそこの方にちょこんとある小さな小さな卵には感激です。
 「テレビで見たよりずーと小さい!」この言葉に日頃から本で調べる。インターネットで調べる。人に聞く。はいけません。自分で歩いて、自分の目や耳で確かめなさい。」と言い続けたことがわかったようです。イラク戦争でもそうですが都合のよい情報操作にだまされないためにも、自分の足で、目で、耳で、確かめようとする子供を育てたいと思います。
 
5月10日 原文
                                                                            4年生では、季節と生き物の学習で動物を年間通じて観察する単元があります。そこでは、渡り鳥であるツバメがよく取り上げられます。かつて日本では当たり前に見られたツバメですが公害がまっただ中の60年代にはほとんど見られなくなりました。しかし、最近はむしろ町中でよく見られるようになりました。天敵の蛇がなくなったことやコンクリートの建物が巣作りに案外向いている、といったことがあるのかもしれません。ちょっと郊外の学校へ行くと結構ツバメの巣が見られます。今年転勤した旭出小学校でもツバメの巣があります。
 これらの巣は子供によって壊されることも珍しくないそうです。きっと中を見たいという子供の思いなのでしょう。道徳で生き物を大切にといっても見たこともないのに大切に出来るわけがありません。ここに観念論の道徳のむなしさがあるのです。
 こういう話になるとすぐ「デジカメだ。」「ビデオだ。」と言う話が出てきますが、「赤字財政で出来ません。」となり、すぐ諦めてしまいます。すると最新式のビデオやデジカメを別の教科領域の予算を割いて買おうという話になるのが常道のようです。使い道よりも、最新であることがなにか特別のことのように思ってしまうことがあります。本当は、使用する目的が大事で最新であるかとか高価であるとかが問題ではありません。
  私の場合「教材は進化するほどシンプルになる」が信念ですからビデオなど視聴覚機器は余り好みません。
 この趣旨に添って、簡単に出来る「ツバメの巣観察器」を作ってみました。

この特徴は
@ 高いところにあるツバメの巣の中が見える。
A 教師の視点が子供の視点と同じになる。 (先生の見える景色と同じ景色が見える)
B 簡単で安くでき、安全である。(落ちても割れない)
ことです。
【材料】
 アクリルで凸面鏡であることが大切です。1300円
これで、鏡がわれない、教師と子供の視点が同じになる(教師が見ている像と子供が見ている像が同じになる)ことが最大の特徴です。
 

クリーニング店からついてくるもの。無料。
 
 旗竿だけでよい。補注網やたもでもよい。
 

@ ハンガーを図のように折り曲げる。
 


凸面鏡の裏とハンガーをガムテープでとめる。
 同じようにハンガーと旗竿をガムテープでとめる。
 
 
 
 
 初めてツバメの巣の中を見た子供は「白い羽根がある。」「卵がない。」「留守みたい。」ととっても興味深く観察できました。ビデオの何となく見慣れている映像よりもずーと実感がわいたようでした。
教材は進歩するほどシンプルになる、ようにしたいですね。
 
 
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